仕事に向かう途中、毎朝必ず立ち寄るコンビニがある。コーヒーを買って、少しだけ気持ちを整えてから出勤する。それが自分のルーティンだった。
その日、珍しく腹痛に襲われた。我慢できるレベルではなく、迷わずトイレを借りることにした。
無事に用は足せた。
……はずだった。
レバーを引く。
流れない。
一瞬、頭が真っ白になった。
もう一度レバーを操作してみる。それでも、流れない。完全にパニックだった。
このまま出てしまえば、次に使う人にとんでもない状態でトイレを渡すことになる。かといって、ここで時間を使いすぎると確実に遅刻する。
焦りながらも、深呼吸して状況を確認した。
そのとき、耳に入ってきたのが「チョロチョロ」という音だった。
よく見ると、タンクのレバーが真下まで戻っていない。そのせいで水が止まらず、タンクに水が十分に溜まっていなかっただけだった。
レバーを正しい位置に戻す。しばらく待つ。水が溜まる音が変わる。
もう一度レバーを引くと、今度は何事もなかったかのように流れた。
原因は拍子抜けするほど単純だった。トイレが詰まっていたわけでも、故障していたわけでもない。ただ、レバーの位置が少しズレていただけ。
トイレトラブルというと大事を想像しがちだが、慌てる前に「音」と「タンク」を確認するだけで解決することもある。
今回の教訓はこれ。
・流れない=詰まり、と決めつけない
・焦ったときほど、音や基本動作を確認する
・外出先でも、まずは落ち着く朝の数分で寿命が縮んだ気がしたが、冷静さの大切さを改めて実感した出来事だった。



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